TOEICと英検はどちらを受けるべき? 2つの試験の違いについて解説します!

英語の資格として有名なものを2つ挙げるとしたら、TOEICと英検を思い浮かべる方がほとんどだと思います。どちらも英語の能力を証明するための資格ですが、実は様々な違いがあります。
そのため、違いをよく把握せずにどちらかの試験を受験すると、せっかく資格を取得したのに、その後あまり役に立たなかったということになる可能性があります。

今回は、TOEICと英検の違いについて徹底解説します!どちらを受験すればいいのか考えるのにぜひ役立ててくださいね。

実施要領の違い

まずは、TOEIC、英検それぞれの実施回数、受験料、有効期限といった概要的な部分について説明します。

実施回数

  • TOEIC

年間10回以上実施されています。ただし、開催地によって実施回数にバラつきがあります。
TOEIC公式サイトで、ご自身の住んでいる場所の近隣会場での開催スケジュールを確認するといいでしょう。

  • 英検

英検は年4回程度の実施となっています。
英検の場合、全国約230都市で設置される本会場のほか、団体受験に申し込みをした団体が設置した準会場での受験も可能です。会場によって試験日程が異なるので、英検公式サイトで確認するといいでしょう。

受験料

  • TOEIC
受験料7,810円(税込)
リピート割引受験料7,150円(税込)

リピート割引受験料とは、受験した1年後の同月から3か月の間に同じIDを使用して再度受験をする場合に適用される受験料です。

  • 英検

英検の場合、実施会場や受験級によって受験料が変わります。

準1級と1級は本会場のみでの受験となります。

有効期限

  • TOEIC

TOEICのスコアには有効期限というものはありません。しかし一般的に、英語力の証明としてTOEICスコアを使う場合は、2年以内に受けたものを使うべきと考えられています。また、スコアレポートや認定証を再発行したい場合、試験日から2年以内のものしか発行できません。

  • 英検

英検の取得級にも有効期限というものはありません。ただし、海外留学に利用する場合2年の有効期限があります。出願先によっては有効期限が異なることがあるので、学校に問い合わせをするのがいいでしょう。

試験内容の違い

ここからは、単語、文法、リーディング、リスニング、スピーキングの5項目に分けて試験内容の違いを説明します。

単語

  • TOEIC

TOEICは、初級者・上級者にかかわらず、受験者全員が同じ内容の試験を受けます。そのため、簡単な単語から難しい単語まで幅広く使われているのが特徴です。

TOEICで高スコアを目指す場合、頻出単語を事前に覚えておくとよいでしょう。

  • 英検

テストの級に合った難易度の単語が使用されます。そのため、受験する級に合わせて勉強する単語をある程度絞ることができます。

文法

  • TOEIC

Part 5, 6で文法問題が出題されます。それなりに多くの数の問題が出るので、事前に文法を集中的に勉強しておくことが大切です。

  • 英検

英検では文法問題は出題されません。ただし、最低限の文法力はテストを解くうえで必要ですので、級ごとに必要な文法はおさえておくようにしましょう。

リーディング

  • TOEIC

75分間で100問のリーディング問題が出題されます。制限時間内に大量の問題を解くので、短時間で大量の文章を読み解けるようになる必要があります。

問題形式は、以下の3つのパートに分かれています。

Part 5  短文穴埋め問題(30問)
短文の中にある空白に入れるのに最も適切な語句を、4つの選択肢から選びます。

Part 6  長文穴埋め問題(16問)
長文の中にある空白に入れるのに最も適切な語句や文を、4つの選択肢から選びます。

Part 7  長文読解問題(54問)
長文とその長文に関する設問を読み、設問の解答として最も適切な文を4つの選択肢から選びます。

  • 英検

TOEICほどの文章量を読むことはありません。しかし、すべての問題を制限時間内に解けるよう、文章をしっかり丁寧に読み解く能力を伸ばすことと、時間配分をきちんと考えておくことは大切です。

リスニング

  • TOEIC

45分間で100問のリスニング問題が出題されます。間を置かず次々と放送が進んでいくため、素早く解答する能力が必要になります。内容は、多くが日常生活に即したものになっています。

問題形式は、以下の4つのパートに分かれています。

Part 1  写真描写問題(6問)
1枚の写真を説明した文が4つ放送されます。4つのうち、最も適切に写真を描写している文を選びます。

Part 2  応答問題(25問)
1つのセリフとそれに対する3つの応答が放送されます。3つのうち、応答として最も適切なものを選びます。

Part 3  会話問題(39問)
2人または3人の人物による会話と、その会話に関する設問を聞きます。その後、設問の解答を4つ読み、その中から最も適切なものを選びます。

Part 4  説明文問題(30問)
アナウンスやナレーションなどの文章と、その文章に関する設問を聞きます。その後、設問の解答を4つ読み、その中から最も適切なものを選びます。

  • 英検

出題形式は級によって異なります。会話を聞いて正しい応答を選ぶ問題や、文章を聞いて内容に関する質問に答える問題などがあります。
内容も、日常生活に即したものから社会問題を扱ったものまで、幅広く出題されます。

スピーキング

  • TOEIC

TOEIC L&Rにはスピーキングの試験はありません。

  • 英検

3級・準2級・2級・準1級・1級の二次試験(面接試験)がスピーキングのテストになっています。
出題内容は級によって異なりますが、級が高くなるほど、内容が高度化し、話すべき情報量も増えます。
質問に対して素早く的確に対応できることはもちろん、積極性などの姿勢も養っておくことが大切です。

TOEICスコアと英検級の対照

問題形式などには差異があるものの、TOEICスコアと英検級で示せる英語力にはある程度の互換性があります。以下が、TOEICスコアと英検級の対照表です。

TOEIC英検
970~990
870~9701級
820~870
740~820準1級
600~740
550~6002級
500~550
450~490準2級
300~440
291~2993級
270~290
260~2694級
100~2595級

英検1級と準1級の間には、TOEICスコアに換算して130点の差があります。準1級と2級の間は90点、2級と準2級の間は100点、準2級と3級の間は159点、英検3級と4級の間は31点、英検4級と英検5級の差は160点とバラつきがあるので注意してください。

TOEICのスコアが示す英語力

次に、TOEICのスコアが示す英語力をリスニングとリーディングに分けて解説します。

  • リスニング

5~270点の場合
・使われている単語が簡単だったり、同じ情報を何度も繰り返し説明するような内容の場合、内容を正確に聞き取れる。
・やや難しい単語や文法事項が使われていたり、複数の情報を関連付けて考える必要がある場合、聞き取るのは難しい。

275~370点の場合
・特に難しい単語が使われていなかったり、同じ情報の繰り返しや言い換えがある場合、内容を正確に聞き取れる。
・難しい単語や文法事項が使われていたり、情報の繰り返しがない場合、聞き取るのは難しい。

375~495点の場合
・幅広い語彙や文法事項が使用され、同じ情報の繰り返しや言い換えがなくとも、話の主旨や文脈を推測、または詳細まで内容を把握できる。
・使用頻度の低い語彙や文法事項までは把握できていない場合がある。

  • リーディング

5~220点の場合
・簡単な単語・表現や文法が使われる文章は理解できる。
・難しい単語が含まれる文章だと、使われている文法は簡単でも理解できない。
・内容を推測しながら文章を読んだり、言い換え表現を理解するのは難しい。

225~320点の場合
・簡単な単語・表現や文法が使われる文章は理解できる。
・短い文章なら、内容を推測しながら文章を読むことができる。
・難しい単語や文法、簡単な単語の例外的な使い方、慣用表現などは理解できない。
・言い換え表現を理解したり、情報の関連付けをするのは難しい。

325~420点の場合
・比較的難しい単語や文法が使われていても、内容を推測しながら文章を読んだり、ある程度情報の関連付けをすることができる。
・幅広い情報の関連付けをするのは難しい。
・難しい単語や簡単な単語の例外的な使い方、慣用表現などは理解できない。類義語を適切に区別するのもまだ難しい。

425~490点の場合
・難しい単語や文法が使われていても、内容を推測しながら文章を読んだり、情報の関連付けをすることができる。
・難しい単語や簡単な単語の例外的な使い方、慣用表現などが理解できる。類義語を適切に区別することもできる。

英検の級が示す英語力

次に、英検が示す英語力を級ごとに解説します。

5級
英語を学び始めた人がまず目指すレベル。中学初級程度。

4級
5級より実用的な基礎力を持っている。中学中級程度。

3級
しっかりとした基礎力を持っている。中学卒業程度。

準2級
進学や就職で、英語資格としてアピールできるレベル。高校中級程度。

2級
国内の有名大学や海外大学を受験するときに役立つレベル。高校卒業程度。

準1級
留学先などの英語に囲まれた環境でも役立つような実践的な英語力を持っている。大学中級程度。

1級
英語の知識だけでなく、発信力と対応力を十分に持ち、ビジネスシーンなどの様々な場面で英語を使って活躍できる力を持っている。大学上級程度。

TOEICと英検のどちらを受けるべきか?

ここまででTOEICと英検の違いについてある程度わかっていただけたと思います。

ここからは、結局TOEICと英検のどちらを受けるべきなのかを、ケースに分けて解説していきます。

国内大学を受験するときに使う場合

TOEICと英検のどちらも活用できることが多いです。TOEICや英検の資格を持っていると、AO試験で英語力の証明として使えたり、入試の英語科目を免除にすることができます。

入試で利用できるTOEICスコアや英検の級は大学ごとに異なるので、各大学の公式サイトなどで確認するといいでしょう。

英検の場合、大学受験で利用できる最低の級は準2級と言われています。

海外大学を受験するときに使う場合

海外の大学を志望する際に利用できる英語資格は、TOEFLやIELTSであることがほとんどです。そのため、TOEICや英検が利用できることはあまりありません。

ただし、交換留学などで、相手校がTOEICを英語力の指標として使っている場合もあります。
また、留学生の英語力の指標として英検を使っている教育機関も増えてきています。アメリカやオーストラリアを中心に、世界で約400の大学や短大が、英検を英語力の証明として認定しています。

就職活動で使う場合

志望者の英語力を判断するうえで、TOEICスコアを重要視する企業が多いです。
企業が新卒の採用活動で志望者に求めるTOEICスコアの平均点は、545点です。

ちなみに、「英語活用実態調査」という調査によると、企業・団体がTOEICテストを活用する理由は、1位は「認知度が高い」、2位は「利用しやすい(社内で実施できる/利用回数が多い)」となっていました。

ただ、英検がまったく就活に役立たないというわけではありません。2級以上であれば、履歴書に書いておけば英語力のアピールに十分なりえます。

転職活動や昇進で使う場合

志望者の英語力を判断するうえで、TOEICスコアを重要視する企業が多いです。

「英語活用実態調査」によると、昇進・昇格で要件・参考とするTOEICスコアの平均点は、係長・主任クラスでは515点、課長クラスでは530点、部長クラスは565点、役員クラスは600点です。

また、英語を使用する部署での中途採用で要件・参考とする TOEICスコアの平均点は620点です。海外出張者を選出する際の要件・参考とする場合の平均点は620点、海外赴任者を選出する際の要件・参考とする場合の平均点は635点となっています。

ちなみに、TOEICテストを活用している企業・団体が挙げている利用用途のうち、3位が「昇進・昇格の基準」となっており、それに「海外赴任者、海外出張者の選抜の基準」「新卒採用・中途採用の基準」「配属決定・人事異動の基準」と続いています。人事でTOEICスコアが重視されている証拠といえます。

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まとめ

今回は、TOEICと英検の違い、そしてどちらを受けるべきなのかをケース別に解説しました。

いかがだったでしょうか?ぜひどちらを受けるべきか決めて、試験対策に励んでください!

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