TOEICで満点を取るのはかなりハードルが高いと思っていませんか?
TOEICとよく比較される資格試験に英検1級があります。英検1級は日本の英語検定試験の中で最も難易度が高く、そこで満点を取るのは至難の業でしょう。
その英検1級と比較すると、英語の基礎をしっかりと身につけ、対策を立てて勉強すれば、TOEIC満点も夢ではありません。
TOEIC満点を取った後のキャリアを考えてみましょう。憧れの国際部署へ配属、海外での就職、英語講師などフリーランスで働くなど、選択肢が増えることでしょう。
一方、TOEIC満点を取るための試験対策だけでいいのでしょうか?点数だけの勉強は現場では役に立ちません。満点を目指すのならば、その点数に恥じないよう、現場でも使えるしっかりとした英語力が必要だと理解しておきましょう。
- TOEIC満点の難易度
- TOEICリスニング・リーディングの各パートでの満点対策
- 満点を取るためのおすすめ本やアプリ活用法
目次:
- TOEICのスコア配分
- TOEIC990点の計算方法
- TOEIC満点のスゴさとは?メリットは?難易度は?
- TOEICリスニングパート満点対策
- TOEICリーディングパート満点対策
- TOEIC満点対策:おすすめの参考書・アプリを使った勉強法
参考:TOEIC満点の有名人は?
まとめ
目次
1.TOEICのスコア配分
TOEICの正式名称:TOEIC® Listening & Reading Test
「リスニング」と「リーディング」の2つの大きなパートがあり、それぞれ495点満点で、5点刻みで採点されます。合計で990点満点となります。
- リスニングパート:495点/100問
- リーディングパート:495点/100問
2.TOEIC990点の計算方法
TOEICの満点は1000点ではなく、990点と中途半端と思うかもしれません。それには理由があります。
例を用いて説明します。
- 第1回のテスト:難易度「低」、全受験者の5割が900点以上
- 第2回のテスト:難易度「高」、全受験者の1割が700点以上
1問5点で単純に計算した場合:
- Aさん:第1回のテストで950点 (5割の人が900点以上)
- Bさん:第2回のテストで750点 (1割の人が700点以上)
このスコアの数字だけを比べたら、Aさんの950点はすばらしく、それに比べてBさんは200点も低いので、単純な数字の比較では高評価はもらえません。とても不公平です。
TOEICのスコア計算方式では、受験者全体の正答率などに統計的な処理を加えて計算しています。
正答率の結果から難易度を計算し、そこからさらに計算しているので、正解数=点数にはならないのです。
よって、以下のようなことが起きますので、理解しておきましょう。
- 難易度が低いテストの場合: 全問正解しても990点を取れないことがある
- 難易度が高いテストの場合: 数問不正解しても990点を取れることがある
受験したテストによって、その結果にばらつきが出ないように公平性を保っているので、990点満点となっているのです。単純計算で1000点としないのは、複雑な計算方法が理由です。
これならいつ受験日しても、心配は必要ありませんね。
3. TOEIC満点のスゴさとは?メリットは?難易度は?
TOEIC満点のスゴさとは?
TOEICで満点を取ることのスゴさを考えてみたことはありますか?
TOEICから公式に出ているPROFICIENCY SCALEには以下のように書かれています。
860点以上:Non -Nativeとして十分にコミュニケーションができる
また、TOEIC リスニング490点以上、リーディング455点以上(合計945点以上)は、「CEFR*」という基準のC1(上級レベル)相当とされています。C1は2番目に高いレベルです。
*CEFRとは…
Common European Framework of Reference for Languagesの略称。語学のコミュニケーションスキルを示す国際標準規格。ヨーロッパで広く認知されている。
以上のことから、TOEIC満点を取れば、ネイティブレベルに近いコミュニケーション能力があると言えます。
しかし、TOEICはあくまでテストですので、ミスをすることも考えられます。ネイティブスピーカーや帰国子女であっても、対策をしなければ990点を取ることは簡単ではないでしょう。
つまり、満点を取るためにはネイティブレベルの英語力だけではなく、ミスをしない注意力も必要になります。
TOEIC満点のメリットは?
TOEIC満点で生まれるメリットを見てみましょう。
- 英語を使う部署に自信を持って配属希望が出せる
- 転職時に高評価がもらえる可能性があり有利
- TOEIC講師として独立できる
上記のことから「年収UP」につながる可能性も十分にありますね。
990点満点とまではいかずとも、900点台後半でも同じようなメリットが期待できると思います。
TOEIC満点の難易度は?
何人がTOEIC満点を取得しているのでしょうか?
受験者の約0.1%~0.15%前後ぐらいと思われます。
1000人の受験者数に対して0.5名~1.5名程度となります。
満点を取ったことがある人や900点以上のハイスコアの人が何度も受験している可能性が十分にありますので、実際にはもっと少ないかもしれません。
現役のTOEIC満点講師でも何度も受験してようやく990点が取れたという方が多いと聞きます。
上記の数字から見ても、単に英語ができるからと言って簡単に取れるものではありません。
難易度は高いと思いましょう。
4.TOEICリスニングパート満点対策
リスニングパートは、以下のように4つのパートに分かれています。
- Part1 写真描写問題
- Part2 短文問題
- Part3 長文問題(会話)
- Part4 長文問題(説明文)
リーディングでは長文読解があり、時間配分を自分で行う必要があるので、時間が足りないなどのデメリットがあります。
一方、リスニングパートは音声に従って進んでいきます。時間が足りないなどの心配はありません。リーディングに比べると傾向が分かりやすく、対策が立てやすいため、単語がすべて聞き取れなくても解ける問題もたくさんあります。
TOEIC満点を目指す人は、リスニングパートの満点を目指すのが得策です。
リスニングパートの満点対策は以下の3つです。
- ひっかけ問題、言い換え表現などリスニングパート全体の解き方のコツを押さえる
- Part1〜4までの各パートごとの問題傾向を把握し、解き方のコツを押さえる
- ネイティブのナチュラルなスピードを聞き取れるように耳を訓練する
公式問題集などを使ってTOEICの音源に慣れておくことは必須です。おすすめのアプリも紹介していますので、スキマ時間を有効に使って学習してください。
満点対策も大切ですが、英語のリスニング力自体を鍛えることを忘れてはいけません。TOEICのリスニング対策をしながら、自分自身の英語力UPをしていきましょう。
5.TOEICリーディングパート満点対策
リーディングパートは以下の3パートに分かれています。
- Part5 文法問題
- Part6 穴埋め長文読解
- Part7 長文読解
リスニングパートとの大きく異なる点が1つあります。
「時間配分」しながら解く
75分間で100問を解かなければいけません。英語力だけでは、残念ながら十分な対策とは言えません。単語もたくさん覚えて、読解力も鍛えたのに、最後の最後で「時間が足りない!」では悲しいでよすね。
そこで重要なのが「時間配分」です。
「Part7を解くための時間をどのくらい確保できるか」がリーディングパート満点への重要な足がかりです。
では、時間を確保するにはどうしたらいいのでしょうか?
「Part5をスピード落とさず正確に解き、Part6とPart7のために時間を余らせること」にかかっています。
その他の対策は以下の4つです。
- 練習問題を解くときは時間を計測
- Part6、Part7でもすべてを読まずに解く方法を身につける
- ひっかけ問題、言い換え表現など解き方のコツを押さえる
- 頻出単語以外に、高得点を狙うための語彙力をつける
もしビジネスで英語を使いたいと考えている方は、スピードを持って正確に読み解くリーディング力は必須です。リスニングと同様に、実践で使うことを想定して学習できるのが望ましいですね。
6.TOEIC満点対策:おすすめの参考書・アプリを使った勉強法
効率よく勉強を進めるには、優良な参考書、ウェブサイト、アプリなどを有効活用しましょう。特にアプリはスキマ時間をうまく活用するにはもってこいです。
TOEIC満点の第一歩としておすすめ
- TOEIC公式問題集
- TOEIC公式アプリ
TOEIC公式アプリのダウンロードサイト:
App Sore(iOS)
Google play(android)
世間には多くのTOEIC対策本が存在しますが、満点を目指すならこの2つを使わないのは損です。TOEIC運営会社による公式なものですので、問題の傾向をつかむには必須です。また、難易度が実際のTOEICテストに近いので、何度も繰り返し解いてみましょう。
公式問題集の使い方を紹介します。
リスニングパート:4カ国(アメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリア)のアクセントに慣れておきましょう。特に苦手なアクセントは確実に克服。シャドーイングで苦手なアクセントを完全コピーするのがおすすめです。
リーディングパート:「時間配分」を練習しましょう。本番直前には必ず本番を意識して確実に全問が解けるような時間配分を体に染み込ませます。特に、全文を読まずに答えられる問題は、時間をかけずにそれが判断できるようにしておきます。
公式アプリは、リスニングPart3、Part4をメインに学習ができます。無料で使えますので、ダウンロードしてスキマ時間を活用しましょう。聞いた後にクイズも出題されますので、ただ聞くだけではなくTOEICの出題形式を意識したアプリです。
語彙力の強化におすすめ単語帳
- TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ (TOEIC TEST 特急シリーズ)
この本はTOIEC900点超を目指す人なら聞いたことがあると思います。非常に有名な単語帳です。
600点レベルからスタートし、990点レベルまで網羅されていますので、難易度の高い単語だけではなく、基礎単語の復習もできます。
特にお勧めするポイントは2つあります。
- レベル別の単語だけではなく、類義語、関連語、派生語などの記載がある。しかもTOEIC対策で必要なものに絞ってある。
- TOEICならではの、ちょっとした豆知識も書いてあるので飽きない。
公式アプリ以外でおすすめのアプリ:
- Abceed Analytics (TOEIC総合)
なんとTOEIC受験者の2人に1人が使っていると言われています。非常に人気が高いアプリです。有料版にはなりますが、自動採点機能で試験前に時間配分の練習ができ、学習機能を使って効率的な学習ができます。また、いろいろなTOEIC用の参考書にも対応しています。最初の3日間は無料でお試しができる(2022年12月現在)ので、色々機能を試してみるのがおすすめです。
ダウンロードサイト:
- TOTAL TOEIC Listening Practice Tests
リスニング中心のアプリです。Part1の写真描写問題にも対応しています。繰り返し聞くことで、実際の問題形式に慣れることを必要としている方にはおすすめのアプリです。無料なのに問題数が多いので嬉しいですね。
ダウンロードサイト:
参考:TOEIC満点の有名人は?
有名人や芸能人でTOEIC満点を取った人がいるか、気になりませんか?
調べたところ、元アナウンサーで帰国子女の宇佐美佑果さん、東大出身で英検1級も保有しているお笑い芸人の石井てる美さんなど。
その他アナウンサー(元アナウンサー)やタレントの方がいるようですが、ものすごい有名人はいないようで、数もたくさんではありません。数少ない満点保有者には留学経験者や帰国子女の方がほとんどであることを考えると、やはり簡単に気軽に満点が取れるとは言えないようです。
おすすめの教材・学習サービス
ここからは、筆者がTOEIC900点を取る上で役に立ったサービスを厳選して紹介していきます。
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対策内容 | TOEIC L&R TEST対策/演習問題/英単語/文法/復習トレーニング/リスニング/リーディングほか |
月額料金(税込) | ・無料プラン ・有料プラン サブスクリプション1か月プラン:¥2,900/月 1か月プラン:¥4,900/月 3か月プラン:¥2,940/月 実践模試試験パッケージ:¥1, 500/90日 |
学習環境 | オンライン(iPhone/Android) |
スタディサプリENGLISH(TOEIC対策コース)
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月額料金(税込) | ・¥3,278/月(App Storeからの申し込みだと¥3,700/月) ・6か月パック:¥3,058/月 ・12か月パック:¥2,728/月 |
学習環境 | オンライン(iPhone/Android) |
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対策内容 | TOEIC L&R対策/英検 |
月額料金(税込) | 33,000円(1カ月16,500円) |
学習環境 | オンライン |
まとめ
TOEIC満点だけがすごい、満点を取ったら終わり、というわけではありません。高得点を目指して勉強することが、自然と英語力UPにつながっていきます。
説明してきたように、英語の基本的な力をつけ、しっかりと対策を立てれば、満点も夢ではありません。
とはいえ、いきなり満点を目指すのではなく、まずは現在の自分のレベルを把握することから始めてみてください。その後に目標や学習計画を立て、自分のレベルにあった勉強法を実践していきましょう。
これを機にTOEIC満点を目標にし、学習をスタートしましょう!