【TOEIC】スコアの決まり方と、スコアごとに受ける評価について解説!

日本で最も受験者数の多い英語能力試験であるTOEIC。

TOEICに関して、以下のような疑問を持ったことのある方は多いのではないでしょうか?

  • TOEICのスコアってどうやって決まるの?
  • 自分は何点をとるべきなの?
  • 何点をとっておけば就活や転職などで役立つの?

就活や転職でTOEICを活用する場合、結局何点を取っておけば採用されやすくなるのかを把握しておけば、TOEICの勉強をする際の目標設定に役立ちます。

そこで今回は、TOEICのスコアの決まり方と、スコアごとに受ける評価について解説します!また、自分の今の実力を知るための便利ツールや、おすすめの勉強法、教材も紹介するので、参考にしてくださいね。

 TOEICスコアの決まり方

TOEICは、リスニングパートとリーディングパートに分かれています。それぞれ5点刻みの495点満点です。つまり、トータルで990点満点となります。

ただし、1問5点で加算されるというような単純な計算方法ではなく、統計的処理によってスコアが算出されるという方法が用いられています。
この統計的処理の具体的な詳細は公表されていないのですが、この処理によって受験者の英語力を正確に示せるようになっています。

そのため、全問正解しなくても満点を取得できる場合もあります。

平均点とスコア分布

次に、TOEIC受験者の全体像を把握するために、平均点とスコア分布を確認しましょう。

2021年度全受験者(団体受験を含む)の平均点は以下の通りです。

リスニング304点
リーディング247点
合計551点

TOEIC受験者の中には、日常的に英語の勉強をしていたり、テスト前にTOEIC対策をしてきている方が多く含まれるので、この平均点は日本人全体の平均点よりも高いスコアと考えていいでしょう。

スコア分布は以下の通りです。

TOEICスコアの目安

ここからは、7つのスコア帯ごとに、それぞれのスコア帯はどのような評価を受けるのか、採用などでどのくらい役立つのかを解説します。

400点未満の場合

英語の基礎ができていないレベルといえます。
リスニングでは聞き取れない部分が多く、リーディングでは文章の主旨すら把握するのが難しいです。
英語でコミュニケーションをする上でも、相手にゆっくりと話してもらわないと聞き取りが難しく、応答も単語だけで終わらせてしまう場合が多いです。

また、就活などでもアピールになるスコアではなく、むしろ英語力が低いことの証明になりうるので、履歴書などには書かないほうがいいでしょう。

とはいえ、TOEIC400点未満の人は受験者全体の約20%ほどなので、あまり悲観的になる必要はありません。英語を基礎から勉強し、TOEICの形式にも慣れていけば、徐々にスコアを伸ばしていくことは可能です。

400~495点の場合

完璧ではないものの、中学英語程度の基礎的な英語力がある程度培われている状態です。
リスニングでは単語がだんだんと聞き取れるようになり、リーディングでも基礎的な問題は解けるようになります。しかし、聞き逃しや読み間違いも多く、中級~上級レベルの問題に取り組むのは難しいです。
英語でコミュニケーションをする上では、決まった言い回しや簡単な質問に対して、短文で応答することができます。

ただし、まだ履歴書などには書かないほうがいいレベルです。

500~595点の場合

中学英語程度の基礎的な英語力が培われている状態です。TOEICでも自信を持って解ける問題が多くなっていきます。
リスニングでは、基礎的な問題はほとんど聞き取れるようになっています。しかし、複雑な単語や文法が含まれている場合は理解をするのが難しいです。
リーディングでは、簡単な文章であれば正確に理解することができます。しかし、読解スピードは遅く、難易度の高い文章を読むのはまだ難しいです。
英語でコミュニケーションをする上では、自己紹介や趣味の話など、ある程度決まりきった会話は問題なくできるようになっています。

このスコア帯は、ほとんどの企業においてプラス評価にもマイナス評価にもならない場合が多いので、履歴書に記載するかどうかは状況ごとに判断しましょう。

600~695点の場合

基礎的な英語力が十分に培われている状態です。
リスニングでは、基礎的な問題だけでなく、比較的難易度が高めの問題もある程度聞き取れるようになっています。
リーディングでも、文法問題は自信を持って解けることが多く、長文を読んだ場合もかなり理解できるようになっています。
英語でコミュニケーションをする上では、非ネイティブの人とはスムーズに会話できることが多いです。しかし、ネイティブとのコミュニケーションはまだ困難に感じることでしょう。

ただし、苦手分野も残っていることが多いので、kpこからさらにスコアを伸ばすためには苦手分野を克服していくことが肝要です。

就活や転職では、ポジティブな評価を得る企業が徐々に現れ始めます。履歴書に記載するとアピール材料となることが増えていきます。

700~795点の場合

高い英語力があると言える状態です。
リスニングでもリーディングでも、分からない問題は少ないものの、難易度の高い問題では正答を選べない場合が多いです。また、リーディングでは、制限時間内に解き終えることができない場合が多いです。
英語でコミュニケーションをする上では、日常会話レベルならほぼ支障なく会話できます。仕事で英語を使う場合、簡単な会話の受け答えやメールといった簡単な業務はこなせますが、難しい業務を英語で行うのは困難な場合があります。

企業から「英語が得意な人」と認識されることが多く、履歴書に書くと大いにアピールできます。また、国際系の仕事など、英語を多く使う職種を志望する場合に取るべき最低限の点数となります。

800~895点の場合

かなり高い英語力を持っている状態です。
リスニングでもリーディングでも難なく理解をすることができます。また、リーディングにおいては制限時間内にすべての問題を解き終えられるようになっています。
仕事でも、海外クライアントとメールや会議などを行えるなど、幅広い業務を英語でできるようになっていきます。

ここからさらにスコアを伸ばすには、ほとんどの受験生が落とす高難度の問題にも正解できるようになる練習が必要です。

外資系企業など、英語力が必須な企業への就職や転職でも十分にアピールできるスコアです。また、翻訳や通訳など英語の専門職を目指す人が取得すべき最低限のスコアとも言われています。

900~995点の場合

ネイティブに近い英語力を持っている状態です。
リスニングでもリーディングでもほぼ全ての問題を難なく解くことができます。また、リーディングにおいては時間が余るようになっています。

このスコア帯を目指すには、ケアレスミスや勘違いによる失点をなくすことが大切です。すでに英語の実力は十分にあるので、難易度の高い問題を何度も対策してケアレスミスなどをなくしていくことが大切です。

このスコア帯であれば、外資系企業や英語専門職を志望するうえでも、周りと差別化することができるでしょう。

TOEICスコアは2年以内に取得したものを使おう

TOEICの点数には、特に有効期限というものはありません。しかし、就職や転職などでは、一般的に2年以内に取得したものを使ったほうがいいと言われています。

自分の今の実力を知るための便利ツール

ここまでの説明で、自分の目標にしたいスコアを決めることができたかと思います。
目標スコアが決まったら、次に現時点の自分のスコアを確認してみましょう。
ここでは、簡単にスコア予測ができる2つのサービスを紹介します!

  • abceed

20分ほどで、無料でレベル判定を行うことができます。また、10問・15問・30問から選ぶことができます。かなりスコア予測の精度が高いのが特徴です。

  • TOEIC弱点診断

25問でスコア予測をしてくれます。また、自分の弱点や、おすすめの勉強法まで提案してくれます。

実力別おすすめ勉強法

自分の現時点のスコアを把握したところで、さっそく勉強を始めましょう。

ただ、いったいどのように勉強をしたらいいのかわからないという方も多いと思います。

そこでここからは、600点未満、600~800点、800点以上と、現時点のスコア別におすすめの勉強法を紹介します!

600点未満の方におすすめの勉強法

まずは、600点レベルのTOEIC頻出単語を最優先に覚えましょう。
単語を知っていないと、リスニングをしても長文を読んでも理解するのが難しい場合が多いです。まずは、TOEIC対策用の単語帳を使って暗記を行いましょう。

また、文法を勉強することも同様に大切です。
まずは、中学英語の文法が学べる教材を使って、基礎文法力を培えるよう勉強を進めましょう。

リスニングとリーディングに関しては、まずは問題形式に慣れるようにしましょう。
リスニングにおいては、音声を繰り返し聞いて、英語を聞くことに慣れていきます。
リーディングパートでは、ゆっくりでもいいので文章を読んで、意味を理解する練習をするようにしましょう。

基礎固めはどうしても時間がかかりますが、粘り強くコツコツと進めていくようにしましょう!

600~800点の方におすすめの勉強法

基礎固めは十分できているので、本格的にTOEICの問題対策を行いましょう。

リスニングは、ディクテーションとシャドーイングという練習法を通して、聞き取れる音を増やしていくのをおすすめします。
ディクテーションとは、聞き取った英文を全て書き写すという学習法です。シャドーイングとは、音声を聞きながら、聞こえてきた音を真似して声に出す学習法です。
Part 1とPart 2はディクテーション、Part 3とPart 4はシャドーイングを行うのがおすすめです。

リーディングは、問題をたくさんこなすことで、読解スピードを上げることを意識しましょう。

また、出題パターンの分析などを行ったり、先読みなどのテストテクニックなどを身に付けておくと、効率的にスコアを伸ばすことができます。

800点以上の方におすすめの勉強法

ここからスコアを上げていくには、リスニングでは1回聞いただけで正確に聞き取れるようになること、リーディングでは読解スピードを上げることが大切です。

そのため、公式問題集などを解き、間違えた問題は徹底的に復習することで、全問正解できるようになっていくことが大切です。
また、TOEIC満点取得を目的とする教材を使って、高難度の問題に数多く取り組むのもおすすめです。

100点アップするのは200~300時間の勉強時間が必要

オックスフォード大学の研究によると、TOEICで100点スコアアップするには200~300時間の勉強時間が必要なのだそうです。
もちろんこれには個人差がありますが、勉強の計画を立てる際は、このくらいの勉強時間を確保できるよう計画を立てるようにしましょう。

TOEIC対策は独学でも大丈夫

TOEIC受験者の中には、独学で800点や満点といった高得点を取得している方が多くいます。そのため、無理に高い授業料を払ってスクールなどに通う必要はありません。

実力別おすすめ教材

ここからは、600点未満、600~800点、800点以上と、現時点のスコア別におすすめの教材を紹介します!

600点未満の方におすすめの教材

  • TOEIC L&R TEST 出る単特急 銀のフレーズ

最短ルートでTOEIC600点を取得するために必要な単語を効率的に学べる単語帳です。頻出単語を、TOEIC問題分析をもとに作られた例文とともに学ぶことができます。

全ての単語・表現の音声はダウンロードできるので、正しい発音を覚えるのも簡単にできます。

スキマ時間に単語帳に目を通したり、音声を聞くことで、少しずつ単語を覚えていくといいでしょう。

  • 【全英文音声・解説音声DL付】TOEIC(R) L&Rテスト 英文法 ゼロからスコアが稼げるドリル

文法の基礎を固めるのに有効な一冊です。
TOEIC300~400点の方が使いやすい英文法書というコンセプトで作られており、「英語が苦手」「文法が苦手」という方でも読みやすい教材になっています。

最初は簡単な文法問題から始まり、徐々に難易度が高くなっていくという構成になっています。TOEICで使用される基本的な文法項目をすべて学習できるため、Part 5, 6の文法問題対策はもちろん、TOEIC全体のスコアアップにも活躍します。

  • 【別冊模試・CD-ROM・音声DL付】はじめて受けるTOEIC(R) L&Rテスト 全パート完全攻略

TOEIC600点を取得するために必要な、パート別の攻略方法や実力アップ勉強法、模擬試験が収録されており、これ一冊でTOEIC対策が可能になっています。

600点取得のためには絶対正解すべきレベルの問題に集中的に取り組めるので、効率的に600点までのスコアアップを目指せます。

  • スタディサプリ・TOEIC L&R TEST対策コース

カリスマ講師の関先生による、パートごとの概要、解答テクニック、勉強法などの解説動画が300本以上収録された学習アプリになっています。

解説動画以外にも、TOEIC 20回分の演習問題を解くことができます。また、問題ごとにディクテーションやシャドーイングができるようになっており、練習用素材も十分にあります。

無料体験版もあるので、まずはそちらを試しに使ってみるといいでしょう。

600~800点の方におすすめの教材

  • TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ

600点、730点、860点、990点と、4つの目標スコアごとに覚えるべき単語を掲載している単語帳です。

また、単語だけでなく、TOEIC問題分析をもとに作られた例文や、TOEIC裏話なども掲載されています。

何度も繰り返し使って、必須単語を頭に入れるようにしましょう。

  • TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問

1049問の文法問題が収録されています。問題を解く中で、自分が間違えやすいところや理解していなかったところがわかるようになっているため、Part 5で高得点を取れるようになるには必須の一冊です。

正答を導くためのプロセスが丁寧に解説されているので、あらゆる文法問題に対応できるようになります。

  • TOEIC® L&Rテスト精選模試【総合】

リスニングとリーディングの問題計400問×2回分が収録されています。

分かりやすい解説がついているTOEIC中級者に最適な参考書です。

TOEICで受験者が間違えやすい単語や文法を分析し、そのような単語や文法を含む問題が豊富に収録されています。そのため、本番より多少難しい問題が多くなっています。
また、正答を導くためのプロセスが丁寧に解説されているので、800点以上を目指したい方におすすめの一冊です。

  • abceed・AI英語教材

100冊以上の市販の予想問題集が収録されているアプリです。

まず自分の実力を測定したあと、AIが自分に必要な問題を次々出題してくれます。そのため、問題を解き続けることで効率的にスコアアップを目指すことができます。

800点以上の方におすすめの教材

  • 公式TOEIC® Listening & Reading 問題集 9

TOEICを主催するETSが監修している公式問題集です。

本番のテストと全く同じ行程で作成された問題集なので、限りなくTOEICと似た問題が収録されています。

解説はシンプルですが、800点以上の方の場合、自分で間違えた理由などもわかるのでそれほど問題ないでしょう。

  • 【CD2枚付】TOEIC L&Rテスト990点攻略 改訂版: 新形式問題対応

TOEIC800点以上の方でも間違えやすい問題が豊富に収録された問題集です。もちろん、丁寧な解説もついています。

高難度の問題でもすばやく解答できるようになるため、効率的にTOEIC満点を目指すことができます。

おすすめの教材・学習サービス

ここからは、筆者がTOEIC900点を取る上で役に立ったサービスを厳選して紹介していきます。

一定期間、無料で試せるサービスだけをするので、自分の行動を変えるために、まずは登録をしてみましょう!

SANTA TOEIC

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世界中で400万人が利用しているAI学習アプリです。
アプリ内で3分問題を解くだけで、AIが速攻スコア診断をしてくれるので、精度高く現時点のスコアを計測することができます。テストを受ける手間がかからないので、私は勉強する度に実力診断をして、自分の英語力が本当に伸びているのかのチェックに使用していました!

もちろんスコア診断や一部の教材は無料で行うことができるので、本当におすすめです。

対策内容TOEIC L&R TEST対策/演習問題/英単語/文法/復習トレーニング/リスニング/リーディングほか
月額料金(税込)・無料プラン
・有料プラン
サブスクリプション1か月プラン:¥2,900/月
1か月プラン:¥4,900/月
3か月プラン:¥2,940/月
実践模試試験パッケージ:¥1, 500/90日 
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スタディサプリENGLISH(TOEIC対策コース)

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言わずと知れたTOEIC対策専用の学習アプリです。大手のリクルートがやっているサービスなので安心できますよね。
中々時間が取れない時でも、たった3分で学べる動画・演習問題。単語クイズ・復習トレーニング教材が使い放題なので、勉強がめちゃくちゃ捗ります。このアプリのお陰でスコアアップできたと言っても過言はありません!

しかもTOEICテスト約20回分相当の実践形式問題も解き放題なので、公式問題集に飽きた人にもピッタリです。

1週間無料でお試し体験ができるので、まずは登録してみることをオススメします!解約も簡単にできるので、安心してダウンロードができます。

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月額料金(税込)・¥3,278/月(App Storeからの申し込みだと¥3,700/月)
・6か月パック:¥3,058/月
・12か月パック:¥2,728/月
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KIRIHARA Online Academy

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50年以上の歴史がある短期集中型オンラインスクールです。

超短期かつリーズナブルに手厚いTOEIC対策が受けられるのがポイントです。
TOEIC専用のコースには、500点突破コースと、730点突破コースの2つがあるので、取得したいスコアに合わせて受講するのがおすすめです。

本当に質が高い授業を行なっているので、スコアアップ間違いなしです!

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対策内容TOEIC L&R対策/英検
月額料金(税込)33,000円(1カ月16,500円)
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まとめ

今回は、TOEICのスコアの決まり方や、スコアごとに受ける評価、自分の今の実力を知るための便利ツール、スキル別おすすめの勉強法・教材を紹介しました。

いかがだったでしょうか?自分の目標を設定し、勉強を始めるのにぜひ役立ててください!

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